※アークナイツイベントシナリオ「銀心湖鉄道」のネタバレあり
アークナイツ新イベント、銀心湖鉄道ようやく読みました。最近他のことやっててなかなかシナリオを読もうという感じにならなくて、残り4日で慌てて読む形になってしまいました。
アークナイツのシナリオって長いけど、まとめて読みたくていつもシナリオはスキップしてステージ攻略だけ先にやってるんですよね。
イベントシナリオがどんな内容だったのか一言で言うならば……「超ハイスペックな人たちによる大真面目なギャグシナリオ」でした。
……とんでもないネタバレをかましてしまった。
シナリオの舞台はイェラグ、真銀斬で有名なシルバーアッシュの故郷の国で、雪に閉ざされた閉鎖的な宗教国家……でした。実は銀心湖鉄道のイェラグは閉鎖的ではなくなってきており、その理由は色々あるのですが、最も大きな原因はシルバーアッシュが代表を務めるカランド貿易と、3年前の出来事です。
3年前の出来事については別のイベントシナリオとなっており、サイドストーリーとして常設されているのでそちらで読むことができます。イベントシナリオ「風雪一過」も面白いのでおすすめです。
銀心湖鉄道は、銀心湖に新たに巨大なイェラガンド像(イェラグで信仰されている存在)が建造されたため、その記念式典を開くというタイミングのイェラグが舞台のシナリオです。ただ、そのイェラガンド像の建造の裏でイェラグの一部勢力が何かを企んでおり、それをヴィクトリアのスパイたちが嗅ぎ付けて、誤魔化したり時間を稼いだりするイェラグ勢力と、それを暴こうと情報を集めて軍事行動を起こすヴィクトリア側の戦いを描く……ギャグシナリオです。
この説明でギャグシナリオだとは信じられないかもしれないけれど本当にギャグシナリオだと私は思っています。
シナリオ全体としては各キャラクターの思惑や動機付けがしっかりとされており、群像劇として本当に完成度が高いなと感じました。まぁシナリオの完成度が高いのはいつものことなんですけどね。
1人目のおもしろおじさん。間違いなく物語の中心にいて、一番周りに振り回されている可哀そうな人。
ヴィクトリアのハロルド子爵。銀心湖鉄道後にロドスに加入するようですが、ロドスでのコードネームもハロルドとなっているようです。どうやらヴィクトリアでイェラグとやり取りをしているカスター公爵の部下らしく、血筋もカスター公爵家の分家筋にあたるそうです。記念式典に合わせて2000人規模の部下たちと一緒に送り込まれたものの、本人は戦争を嫌がっているらしく、部下たちも含めてイェラグの人たちとも打ち解けていた様子。
茶目っ気のある人当たりの良いおじさんです。妻子持ち。貴族らしい品格も備えていて、シナリオを読んでいても好感しか抱かない。公爵の命令も聞いてヴィクトリアの国益のために動かなきゃいけないし、でもイェラグと争ったりはしたくないし……といった感じでなかなかの胃痛枠。最終的にはうまいこと戦闘をやめる口実ができてよかったですね。
今回のシナリオではボスも務めており、かなり手強いです。ギミックを理解してきちんと対処しないと余裕で壊滅させられます。私は壊滅させられました。今回のイベントの配布キャラでもあるのですが、ボスの時はあんなに強烈な攻撃をしてきて超強かったのに、味方になった途端回復役の医療オペレーターになってしまっています。お前……あの強さをどこにやった……。
2人目のおもしろおじさん。多分おじさん。知らんけど。
ヴィクトリアの密偵で、グレーシルクハットと呼ばれているが、これは個人を指す呼称ではないらしい。イェラグを探って情報を集め、ダミーの情報に引っかかったり、デーゲンブレヒャーに追いかけまわされたりと結構散々な目にあってる人。本人もイェラグに来てから散々な目に合っていると言っていたが、本当に本当に散々な目に合っている。でもイェラグからしたら悪いことしてるから仕方ないのかもしれない……。
同僚ことハロルドと比べると至って真面目に仕事をしているのだが、何か色々と上手くいかない。一応悪役ポジションなのかもしれないが、全然嫌いになれない。良いキャラしてますね。
しかし散々な目に合いながらも随所に有能さが見て取れるのはシナリオの書き方が本当に上手いなと唸らされます。
一番面白かったのは電車内で個室内を二度見したところと、終盤にまた二度見したところです。あとイェラガンド像から蹴り落とされたところ。本当に可哀そうだなこの人……。
3人目のおもしろおじさん。物語の中心にいるわけではないけど間接的に重要な役割を果たした人。
イェラグの偉い家系の現在の当主だが、最も信仰心に厚く保守的な立場にある人。改革的なシルバーアッシュとは度々対立しているが、シルバーアッシュの妹であるエンヤに対しては巫女であるためもあってきちんと敬意を持って接する偉い人。当たり前と言えば当たり前ではあるんだけど、そこを切り分けられるのって大切なことですよね。
イェラグから追放される妻と娘を守ってあげられなかった、情けないと言われても反論できない人ではあるのですが、私はやっぱり嫌いになれないですね。もちろん、娘のリェータが色々大変な目に合ってきたのはわかっているけれど。
リェータも父親のことが人間として嫌いなわけではなさそうだし、いつかは復縁できたらいいなぁと思っています。あと、最後にしれっと父ちゃんって呼んでもらえてよかったね。
今回のシナリオをギャグシナリオにするうえで非常に重要な貢献をした人。シルバーアッシュ家に雇われているデーゲンブレヒャーさん。
イベントと同時に星6オペレーターとしても実装されており、なんか超強いらしいです。私は残念ながら引けませんでした……。まぁ恒常なんでいつかするっとすり抜けてくれるかもしれません。
ヴィクトリアの超優秀な密偵であるグレーシルクハットを追い掛け回したり、そのついでにイェラガンド像をイェラガンドのお気に召すように整形したり、2000人のヴィクトリア正規兵を相手に戦ったりと武力方面で活躍しました。アークナイツ世界って強い人いっぱいいるのですが、その中でも特に突出してやばい強さを持っています。
イェラグの人たちからも慕われており、ハロルドも彼女のファンらしいです。私もサイン貰いたい。
他にも語りたいキャラはいるけどこの辺にしておきます。
最後に今回のシナリオで一番好きなシーン。ハロルドに招待された席で口喧嘩するシルバーアッシュとエンヤ。ハロルド完全に蚊帳の外で喧嘩してるから可哀そうだったけど面白かった。
シルバーアッシュはシルバーアッシュ家の当主だし、エンヤはイェラグの巫女だからこの二人は兄妹にも関わらず普段は一歩距離を置いた事務的な会話をしがちなのですが、この時は珍しく兄妹らしい会話をしていてほっこりしました。こういうのもっとください。